生徒の成長(1)

 

長くいただいていたお正月休みも終わり、いつものレッスン生活が再開されて一週間が経ちました。

 

年末年始は生活リズムが変わるので、やはりどうしても練習のペースも落ちる傾向にあります。まぁ仕方ないよなと思いつつ、指がなまると取り戻すのに時間がかかるので、長いお休み明けのレッスンはいつもちょっと覚悟してお迎えしています。。。^^;

 

そんな中で、とても嬉しいことがありました。

 

発表会の曲を渡していたMちゃん。「冬休みのあいだに、ゆっくりでいいから最後まで譜読みしてきてね」というのが課題でした。

彼女に渡した曲はいつもよりも少し難易度高め。ページ数もあります。どうかな。半分くらいまで見るのが限界かな… ちょっと気になりながらも、そのまま持ち帰らせていました。

じつはMちゃんには、小さな弟君や妹ちゃんにつづき、お母さんがご出産を控えていらっしゃいました。ですので、ご家庭でのフォローをあまり期待してはいけないだろうなぁと思っていたんです。

 

そもそも私は、お母さんがつきっきりで練習に付き添うような環境は好ましくないと思っているくらいなのですが、落ち着いた練習環境を整えることはお願いしています。

 

例えば・・・

*ゲームに気をとられて楽器になかなか向かわない時には「ピアノの時間よ」と促していただくとか

*練習しているときに誰かがTVを見ていれば「ボリュームを小さくして」と言ってあげるとか

*子どもが練習している時には、自分もスマホを見るのはやめるとか

*見たいTVがある時には録画をしておいてあげるとか

*ピアノ周辺は整理整頓して、いつもスッキリとした空間を整えておくとか

*遊び弾きを始めた時には「そこが弾けるようになったらおやつにするよ~」とちょっとニンジンぶら下げて喝を入れてみるとか(笑)

(↑コレ、我が家でもやってましたw)

 

児童心理学の先生によると、日常の生活音や生活リズムが雑然としていて慌ただしいと、それだけで、子どもの中には無自覚のうちに落ち着かなくなる子もいるのだそうです。大人だと慣れてしまっていて気づけない視点ですよね。確かに、練習のHow to には関心が集まっても、周辺環境には無頓着になりやすいかも知れません。(そんな子ばかりではないことを勘案した上でお読みくださいね。ちなみに、子どもに合わせ過ぎてもいけないそうです。ほどよく…ね!)

 

またお母さんがスマホに興じているのも、子どもにとっては心寂しく気持ちの萎える原因になるそうで、「私にはあれこれ言うのに、お母さんはスマホばっか!」…と、最近の子どもの不満No.1なのだとか。

 

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・・・で、Mちゃんちの場合はご家族の一大イベントを控えているわけで、ご家庭ではピアノどころじゃないだろうなぁと思っていたわけです。

そんなMちゃん、コツコツと自力で、最後まで譜読みを完了してやって来てくれました!

レッスンでやっているソルフェージュもていねいにしていたのでしょう、演奏状態も落ち着きのあるいい音を鳴らしています。(この音の状態で、ピアノ教師は家での練習具合はだいたいわかります。)

 

聞けばMちゃん、ナント年末にお母さんがご出産されていたとのこと!

そんな中で、よくぞ自分の力だけでキレイな譜読みを完成させてくれた!と、私はとても嬉しくて、すごくすごーくMちゃんを褒めました。

 

Mちゃんは「今お母さんは大変な時だから、自分のことは自分でしなくちゃ」と、いつにもまして気を引き締めてがんばったのかも知れません。そのことをお伝えしたくて、私はお母さん宛にお手紙メモをことづけました。

お母さん、赤ちゃんのお世話で大変でしょうけれど、お姉ちゃんも立派にがんばっていますよ~^^

このところちょっと気の滅入ることがあったのですが、私も元気をもらいました♪